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日韓会談での独島論議は日本国内用だった(保坂祐二教授の独島研究)
2016.03.04
(保坂祐二教授の独島研究) 以下は、保坂祐二教授によって研究されている日韓基本条約と独島問題の内容の一部です。

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日本の「日韓会談文書全面公開を求める会(http://www.f8.wx301.smilestart.ne.jp/)」などが裁判を通して公開した1952年から1965年までの日韓会談文書、さらにそれに関連した文書を見ると、独島・竹島問題は純粋な外交問題ではなく、特に日本の国会での野党の攻撃をかわすための材料として取り上げられたことが次のような文書の椎名外相の言葉を通して理解される。

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「(6) 竹島問題 この問題にふれることなく日韓交渉を妥結させることは、国内対策上不可能な立場にある。交渉妥結の際少くとも何とか最終解決のための目途につき合意して置く要がある。貴国におかれても日韓交渉の円満妥結のために今一段の御尽力を得たく建設的な提案あらば話し合うことに吝かではない。」外務省日韓会談外交文書 729 : ‘椎名大臣、李東元長官会議録’(1965.3.11.) **********

このような対話は数限りなく発見される。独島問題は初めは日韓会談の議題にも上がっていなかった。それを途中で取り上げたのは日本であり、その理由は国内問題対策であった。つまり領土問題としては、日本は基本的に独島・竹島問題を初めは考えていなかったと言える。
それ以前にも日本側は伊関アジア局長(当時)や大平外相(当時)によって、日韓国交正常化の後、日本政府は独島・竹島の解決を国際司法裁判所に提訴するので、韓国政府がそれに応訴して欲しいという提案をしている。そしてこの時も日本側から、日本の国会対策のためであるという発言がなされている。もちろん韓国側はこれら提案をみな拒否している。
現在日本では、まるで韓国が不利であるから独島問題の国際司法裁判所回付を拒否したような言い方をしているが、日本の国会対策のために出された提案を韓国側が拒否したのが真相である。

現在でも、独島問題の本質は国内問題である。そして結果的に、佐藤内閣は「紛争解決のための交換公文」から独島の名前を削除し、法的には独島が日本の領土にならない可能性が高いことを知りながら、その公文を決定した。 それでその後、社会党を初めとする’当時の野党は次のように、独島・竹島を日本政府は放棄したと自民党政府を攻撃したのである。

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野平(覺)委員: <中略> 条約、協定のどこにも竹島の文字が出ていない。そしてお尋ねすると、それは紛争の解決に関する交換公文で処理される、こう日本の外務大臣は答弁するんだが、李外務部長官は、そういうことはないと談話を出しておる。<中略> 椎名外務大臣が言うように、紛争の解決に関する交換公文で竹島の問題が処理されると日本が主張をして、そうして外交交渉なり両国の合意による調停なりを始めようと主張しても、韓国が応じなかったらどうするのか。韓国を応じさせる、どこに何の保障があるのか。韓国は、条約、協定のどこにも竹島はないと、こう言っておる。それから解決の交換公文は竹島を指すとはどこにもいっていない。いろいろあなたにお尋ねをしてみると、李長官が必ずしもあなたに断言したということすらあなたは言わぬじゃないか。 <中略>
私は議論を発展させるために、これから重要な文書を読み上げます。「韓日会談白書」三月十九日に発表しておる。これは朴正煕の責任で韓国の政府の公式の国民に対する発表です。「日本側は独島」日本では竹島と呼ぶとカッコをして、「独島の帰属問題もなんらかの解決をみなければならないために、会談の懸案の一つとして入れねばならないことを主張したが、韓国側は、明らかにわが領土であるから、会談の懸案として取り上げることはできないことを明白にした。」会談の懸案といって取り上げることはできないということを明白にした。これに対する日本側の反論はない。その次、これは白書の基本関係の「G、結論」というところに、また竹島を持ち出しておる。「独島問題においては日本側はこれを基本関係条約に規定して解決するとの態度をとったが、韓国側はこの島が韓国固有の領土であるためこれが韓日会談懸案の一つとしては取り扱えない立場から除外することにした。」「除外することにした。」ですよ。この白書は韓国政府の公式文書だ。あなたはこの白書をも否認しますか。単なる談話じゃないのだ、韓国側は除外することにしたと言っておるじゃないか。そうして、竹島の問題は条約、協定のどこにもないじゃないか。

椎名国務大臣 韓国内の内政の問題でありますから、私は批判するのは避けたいと思いますが、少なくとも先ほどの日韓間の懸案の解決云々の文言は、これはもうあらゆる論議を尽くしてこの文言に到達した結論でございます。これは天に誓って間違いございませんから、どうぞそれを御了承願います。

野平(覺)議員:天に誓って間違いはないといっても、向こうは白書を出して、これは除外だと言い、韓国の外務部長官は、そういうことは絶対にない、こう言っておる。そう言われてみれば何も保障はない。だからして、あなたが、これは外交交渉でやろうじゃないかと日本から持ち出されても、相手は応じないのですよ。それを応じさせる何からの根拠というものを持たなければならぬじゃないか。日本は不利になるじゃないか。日本の領土というものは放棄じゃないか、これならば。<後略>) (国会会議録、1965. 8. 4. 衆議院予算委員会)

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韓国側の論理を日本の野党が代弁していたのが当時の真相である。日本政府は、独島を放棄したのである。そのため韓国政府は1969年に、日韓基本条約の日本の主役たちに「韓国の勲章」を授与したという事実まであるのだ。
東京都教職員組合が「竹島は日本領」と言えないという資料作成
2011.10.28

都教組「竹島、日本領と言えぬ」内部資料で政府見解否定

産経新聞 10月28日(金)7時55分配信

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 東京都教職員組合(都教組)が今夏の中学校教科書採択にあたり、教員向けに各教科書を比較検討した資料の中で、日本固有の領土である竹島について「日本領と言える歴史的な根拠はない」と、日本政府の見解を否定していたことが27日、分かった。公教育の現場で誤った領土認識が教えられている疑いがある。

 この資料は都教組が今年6月に発行した「2012年度版中学校新教科書検討資料」。問題の内容は地理分野の教科書4社分を検討する中で書かれた。4社の教科書とも、竹島が日本固有の領土であることを記述している。
 しかし、資料では、「もし、この記述通り『竹島は日本固有の領土』『韓国が不法に占拠』という政府の一方的な見解を学校で教えることになれば、『感情的なナショナリズム』を子供たちに植えつけることにもなりかねない」と懸念。
 その上で「竹島は尖閣諸島や北方四島と違い、『日本固有の領土』と言える歴史的な根拠はない」と断定している。
 竹島をめぐっては、平成20年の中学社会科の新学習指導要領解説書で、「北方領土と同様にわが国の領土・領域について理解を深めさせることも必要」と明記しており、来春から使われる地理の全教科書が取り上げている。
 また、資料では、「日本教育再生機構」のメンバーらが執筆した育鵬社の歴史・公民教科書について「歴史歪曲(わいきょく)、憲法敵視」とし、「子供たちの手に渡さない取り組みを強化しなければならない」と呼びかけていた。
 教科書の採択権は各教育委員会にあるが、現場の教員が各教科書の特色などを調査した結果を参考に採択される。都教組では、資料によって組合の意向を採択に反映させる狙いがあったとみられる。
 百地章日大教授(憲法学)は「教育基本法に基づく学習指導要領を無視し、自分たちのイデオロギーを採択に反映させようとするもので、教育への不当な支配にあたり同法違反の疑いがある」と指摘している。
 都教組は産経新聞の取材に対し「竹島についての記述は日本政府の見解だけでなく、相手国にも意見があることを子供たちに教える必要があるという意味で書いたもの」としている。

 
米国のラスク書簡(1951)は無効!
2011.10.04
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ラスク書簡は、連合国の合意を得ていないので、サンフランシスコ条約の結論にはなれない無効文書。米国一国だけの見解とダレス米国務長官も認めている。